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株式会社日立総合計画研究所

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銀聯(ぎんれん、China Union Pay)カード

所属部署:社会・生活グループ
氏名:沈 青

銀聯カードとは

銀聯カードとは、中国銀聯(中国銀行が中心となって02年3月に設立した銀行間決済ネットワーク運営会社)によって「銀聯ブランド(Union Pay)」が付与された銀行カードです。(「銀聯」の「聯」は「連盟」「連合」などに使われます) 特徴は銀行のATMから預金を引き出せるだけではなく、銀聯の加盟店で買い物をする際、日本のJ-Debit(デビットカード)のように銀行口座から即時決済で支払いができることです。現在では日本をはじめ国外での利用も可能になっています。

銀聯カードが注目される背景

銀聯カードとは、中国銀聯(中国銀行が中心となって02年3月に設立した銀行間決済ネットワーク運営会社)によって「銀聯ブランド(Union Pay)」が付与された銀行カードです。(「銀聯」の「聯」は「連盟」「連合」などに使われます) 特徴は銀行のATMから預金を引き出せるだけではなく、銀聯の加盟店で買い物をする際、日本のJ-Debit(デビットカード)のように銀行口座から即時決済で支払いができることです。現在では日本をはじめ国外での利用も可能になっています。

1.中国銀聯設立による共同決済ネットワークの整備

中国では80年代に、当時の4大商業銀行を中心として、同一銀行の同一都市のみ利用可能な銀行カードが発行され、その後経済発展や生活水準の向上に伴い、カードユーザも徐々に拡大しました。政府の主導により00年に「同一都市での異なる銀行」および「異なる都市の同一銀行」での利用が部分的に実現されましたが、ユーザーからは銀行カード利用環境に対する一層の改善要望が高まっていました。このような背景の下、02年3月に中国銀聯が設立され、各商業銀行と共同で、「異なる銀行、異なる都市での利用」を実現すべく、利用環境の改善に力を入れました。設立当初、温家宝首相により「314」目標が設定され、9ヵ月で達成しました。


図表1. 「314」目標の実現

資料:中国銀聯網より日立総研作成

2.公共サービス料金、インターネット決済サービスへの対応

05年以降、銀聯カードは水道、電気、ガス等の公共料金の支払いや空港、ガススタンド、教育費など生活に深くかかわるサービス分野での支払いにも幅広く利用が可能となりました。また、従来のATMの現金引き出し、POS端末による支払いからネット決済に至るまでの総合的な支払い手段としても存在感を増しています。中国人民銀行の発表では、現在中国国内の個人消費支払金額の25%を銀聯カード決済が占めています。


図表2. 銀聯カードの中国国内展開状況

資料:中国銀聯網より日立総研作成

3.大手クレジットカード会社との提携

中国銀聯は02年にVISA、MASTER、03年にJCBなどの大手クレジットカード会社と積極的に提携を行いました。アジアでは04年1月の香港(特別行政区)での利用開始を最初に、マカオ(特別行政府)、韓国、シンガポール、タイと拡大しました。日本においても、05年12月に三井住友カードと提携をしました。米国・欧州各国にも利用可能範囲を拡大させており、08年5月時点で、全世界での発行枚数は16.5億枚となっています。


図表3. 銀聯カードの世界展開

資料:中国銀聯網より日立総研作成

日本における銀聯カードの行方

05年12月に、日本での銀聯カードサービスが開始して以来、08年までのわずか3年の間に、利用店舗は免税店から家電量販店、デパート、主要国際空港、薬局などまで拡大しています。中国銀聯の発表によると、一日の利用額は現在1億円を超えています。 その急速な普及の理由として中国から日本に訪れる観光客の増加が挙げられます。07年に訪日した中国人は94万人でしたが、08年は100万人を大きく超えると見込まれています。さらに08年3月には少人数の家族旅行者へも観光ビザの発給が緩和されたため、日本への旅行者が今後も増加すると見込まれます。
中国では無許可で持ち出し可能な外貨は5,000ドル(約45万円、1ドル=90円換算)に制限され、その上、紙幣の最高額が100元(約1,320円、1元=13.2円換算)と小額なため、外国旅行をする中国人にとって銀聯カードは必需品となっています。銀聯カードを使えば口座に残高がある限り無制限に利用でき、富裕層を中心とした海外での消費促進に貢献しています。 日本国内では08年10月1日、観光庁が国土交通省の外局として設置されました。訪日外国人観光客を10年までに1,000万人に増やす目標を掲げている中、購買意欲が旺盛な中国人観光客の取り込みには、銀聯カードの一層の国内普及が鍵を握っているといえます。

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